フィールドワーカーに必要な5つのこと
ほかにもいろいろありそうだけど思ったことだけつらつらと。
わたしが考えることなので哺乳類生態に偏ったものの見方ですがあしからず。
春から研究室に配属になったり、配属する研究室を考え始める学部生も多いだろうというのが理由というわけじゃない←
けど、わたしが思うフィールドワーカーに必要なことを5つばかり。
1. 野外活動が好き
もちろんこれは外せない。
おしゃれをしたりするのも大好きだけど、どうでもいい格好での泥臭い野外活動も好き。
まあたまに嫌になるけど←
同じことを毎日毎日繰り返しても平気、というのもあるなぁ。
これはフィールドに限らずラボワークでも言えること。
2. データやサンプルを取りっぱなしにしない
これは自戒を込めて。
データやサンプルを取って満足してしまう。
調査から帰ったら、お腹は空くし眠くなるしだらだらしたい。
でもできることなら調査から帰ってすぐ、記憶も新しいうちにデータやサンプルの整理にとりかかれば、どれだけ後が楽になるだろう(遠い目)
気付けば膨大なデータが溜まり、先が見えない単調な入力作業が続くよりは、ゴールが手近で、さくさくこつこつやるのが良い。ぜったい。うん。。笑
こういうのは整理整頓が得意な人が向いているんだろうな…
3. 安全を確保できる
研究室によって様々な安全対策は取られているだろう。
個人でフィールドに出るの場合も、しっかり徹底することが必要。
保険の加入、地図やGPSの使い方の徹底、調査前後の連絡体制などなど。
(個人の場合は特に、誰かと一緒に行動すること、そしてフィールドに出ることを誰かに言っておくこと!)
自分の体調管理ができることもとても大切。
天候や持ち物のチェックも。
そうして最終的には、無理はしないこと。
4. (ある程度)1人でも平気
自分で調査研究を進めないうちは、人の調査にくっついていくことが多いだろう。わたしもそうだった。
このとき、参加者が体験する調査は、たいてい楽しい。
それは、調査者があらかじめ、
安全で
誰がやってもデータに影響がない簡単な作業
を
楽しくできるように割り振っている
ということは頭に入れておきたい。
毎日が炊き出しでみんなで食卓を囲む大家族のような楽しい調査は、毎回そうとは限らない。
来る日も来る日も一人で山に入ったり、、調査というのは意外と、孤独だったりする。
程度によっては病んでしまうことも十分考えられる。
自分がどのくらい一人でも平気か、どうしたら精神的にストレスを受けないようにできるか、気にしておいた方がいい。
あとは家族や友達とのメールや電話!
でもやっぱり、直接のコミュニケーションはなにものにも代え難い。
5.とも繋がるけど、地元の人に夜ご飯に呼んでいただいたりしたらしっぽ降って行きますよU^ェ^U
5. 地元の人との良好な関係を維持できる
「4. ある程度1人でも大丈夫」である一方で、ある程度の社交性が求められる。
これは見落としがちかもしれないけれども、調査を行う上でとても大切なポイント。
地元の方の理解がなければ、調査は不可能。
はたから見る限り何をするでもなく日中や夜間にうろうろと歩き回っていたり、自動撮影カメラやトラップを自分の山に仕掛けられることは、気分が良いものではないだろう。
常に地元の方への感謝の気持ちを忘れず、笑顔で挨拶することは基本中の基本。
できるときには、地域の活動にも参加したい。清掃活動とか草刈りとか。
地域の人と関わる機会が増えたら、コミュニティの中で常に中立でいることにも気を付けたい。
人と人の距離が近いコミュニティでは特に、相手同士ちょっと虫の好かない関係があったりもする。
その中で、どちらかの肩を持つこと、それを表明することは好ましくない。
あるコミュニティの中で愚痴を言うことは、その中の人にとっては、生活する上でストレスを溜め込まないためには有効なこともあるだろう。
でも調査中、調査者にとって一番大事なのは、調査が穏便に進められること。
波風は立てない。
同意していいことと悪いことがある。
口コミのスピード感。
感謝の気持ちを持てば、自然と態度に滲み出るし、かわいがっていただける。それがまた感謝につながる。
わたしは調査地にとても恵まれていて、地元の人にはお世話になりっぱなし感謝しっぱなしなので、ありがたいことにこういうことを意識しないといけない機会はほとんどないけど、一応、おつきあいの仕方は心の何処かにとどめておくことが大事かもしれない。
あとはどんな調査をしているのかをチラシにして配るのもなかなか評判がいいので、できる範囲でやってみるのはお勧め。
やっぱりどんなことやってるのか、気にしてくださっているんですよね。ありがたい。
ちなみに、宿泊先の草刈りをちゃんとやっていると意外ととても評判がいいです。笑